2026年07月10日

ファインバブルの撮影方法 | ハイスピードカメラで透明体を鮮明に観察するコツ

目次

■はじめに

■ファインバブルとは

■ファインバブルを普通のカメラ(30fps程度)で撮影

■ファインバブルを鮮明に撮影するコツ

★ハイスピードカメラで実際に撮影

■撮影だけでなく、計測や解析もできます!

■まとめ

 

 

■はじめに

ファインバブルは高速で移動する透明体であるため、一般的なカメラでは次のような現象が

発生することがあります。

 

  • ● 泡が帯状につながる
  • ● 輪郭がぼやける
  • ● スロー再生すると動きがカクつく

 

本記事では30fps・60fps・200fpsで映像を比較し、ファインバブルを鮮明に撮影する条件を

ご紹介します。

 

 

ファインバブルとは

  • ● 直径100μm未満の泡の総称です。
  • ● 1μm以上の泡はマイクロバブルと呼ばれています。
  • ● 1μm未満のものはウルトラファインバブル(ナノバブル)と呼ばれています。
  • ● 今回は1μm~99μmのマイクロバブルを観察します。

ファインバブルとは

 

 

ファインバブルを普通のカメラ(30fps程度)で撮影

まずは30fps、60fpsの普通のカメラでそれぞれ撮影します。

今回はマイクロバブル発生機を使用します。

円筒形のガラスの部分から観察します。

ファインバブル発生機

 

[30fps]    
バブル撮影30fps   バブル撮影_30fpsGIF
     
[60fps]    
バブル撮影60fps   バブル撮影_60fpsGIF

 

 

[失敗…]

  • ● 30fpsや60fpsではスロー再生時に泡の動きが飛び飛びになっているのがわかります。
  • ● マイクロバブルを拡大して映すと、速すぎて映像がブレてしまいました。
  • ● 小さな泡は他の泡とつながってしまい帯状に見えます。
  • ● 泡のスピードが速いため、カメラのシャッタースピードが追いつかず、
      残像が発生し、ぼやけて見えます
  • ● 発生した泡に奥行きがあり、ピントが合いづらくなっています。
  • ● 光が拡散する照明では光の回り込みが発生し、泡の輪郭がぼやけました。

 

このように普通のカメラだと、様々な点で失敗してしまいます。

これらを踏まえてハイスピードカメラを軸にレンズやカメラを調整し、改めて実験をしました。

 

 

ファインバブルを鮮明に撮影するコツ

泡をきれいに撮るためには

 

  • ● 高フレームレート
  • ● 高速シャッター
  • ● 深い被写界深度
  • ● 平行光照明

 

この4つが重要で、高フレームレートの観点からハイスピードカメラを使用します。

 

 今回の撮影条件を満たすため、1秒間に200コマ(高フレームレート)の高速撮影に対応した

 カメラを使用しました。

 また、明るくクッキリした映像が得られるモノクロカメラを使用します。

 

 ハイスピード撮影、スローでの書き出しが可能なソフトが標準で付属します。
 (再生はメディアプレイヤーなどの再生ソフトで行います)

 

 被写界深度の深いものを選定しました。

 しぼりが付いており、被写界深度を調整できます。

 ファインバブルは奥行きがあるため、被写界深度が深い状態で撮影しました。

 

 平行の光で回り込みを少なくし、マイクロバブルの輪郭が鮮明に映るようにします。
 ファインバブルに限らず、透明体を観察するのに有効な照明です。

 詳しくはこちらの技術コラムをご覧ください

 今回はしぼりを限界まで絞り、カメラのシャッター速度を上げたため、

 映像がかなり暗くなったので、照明は2台使用しました。

 

 写真のように2つの照明でVの字にセッティングすることで、泡が立体的に映り、

 光量の確保が可能です。

 

 ※本来平行透過照明はレンズに対して正面に向けて設置し、影寸法を見るために

  使うことが多いです。

 

 実際に設置した画像と、比較画像を用意しました。

 

ファインバブル撮影_透過照明

設置イメージ

 

ファインバブル撮影_比較1

ワーク背面に1個設置

 

ファインバブル撮影_比較2

ワーク背面にV字に2個設置

 

  • ④ カメラスタンド GR-STD2

 今回は横からの観察が必要だったので3Dアーム付きカメラスタンドを使用しました。

 3Dアームを使えば様々な角度に対応でき、水平方向にカメラを向けることが可能です。

 

  • その他 ~カメラ設定~

 シャッタースピードはフレームレートより早く、今回は1/2000秒(500μsec)に設定しました。

 カメラの設定も重要で、フレームレートだけではブレてしまうことがあります。

 シャッタースピードを速くしてブレのない映像を得ることも重要です。

 ブレのない鮮明な映像を撮影するには、フレームレートとシャッタースピードの両方を

 適切に設定する必要があります。

 それぞれの役割や設定については、下記の技術コラムで詳しく解説しています。

 

 産業用カメラのフレームレート(fps)とは?

 

 ぶれない映像を撮影するには~シャッタースピードについて~

 

 

ハイスピードカメラで実際に撮影

【実際の観察セット】

マイクロバブル撮影時のイメージ

 

【実際にマイクロバブルをハイスピード撮影した動画】

 

【設定】

 コマ数:200fps

 シャッタースピード:1/2000秒(500μsec)

 照明:シャッタースピードを上げ、画面が暗くなったため2台使用

 視野:8.71×7mm

 

【ハイスピードカメラと普通のカメラとの比較映像】

[200fps] (ハイスピードカメラ)

バブル撮影_200fpsGIF

 

[60fps]

バブル撮影_60fpsGIF

 

[30fps]

バブル撮影_30fpsGIF

 

 

■撮影だけでなく、計測や解析もできます!

【ファインバブルの粒径を計測】

泡の計測には計測ソフトMFShipを使用しました。

動画からキャプチャした画像で簡易的な計測をしています。

45.5μmほどの大きさの泡まで計測できました。

計測・フォーカス合成ソフトウェアMFShip

角度や円の面積など、さまざまな計測ができるソフトです。

 

バブル_流体解析   バブル_粒径計測

動画での流体解析または静止画による粒径計測

 

【ファインバブルの動きを解析】

2次元運動解析ソフトウェアDIPP-Motion V/2D

物体の流れや動きを数値化できるソフトです。

 

【ハイフレームレートカメラを用いた高速連写】

動画撮影だけでなく、ハイフレームレートカメラを使用して、

高速でインターバル静止画を撮影するシステムもご用意しております。

動画でなく静止画で撮影できるので、計測や画像処理で使いやすく、容量も少なくなります。

ハイフレームレートカメラで連写

 

 

■まとめ

ファインバブル(極小の動きの速い透明体)を撮影するときは、

ハイスピードカメラをはじめとした適切な機材や設定により鮮明に撮影することができます。

また、鮮明に撮影することで、その後の計測や解析にも活用できる素材を残すことができます。

 

松電舎では観察や計測のシステムをまとめてご提案できます。

実際にお試しいただきたい場合はデモ機のお貸出しも可能です。

 

● 今回の実験で観察に使用した製品

マイクロバブル撮影時のイメージ

 

CHU135

低価格ハイスピードカメラ(モノクロ)

CHU135-B-KR

WL0207

0.25×~0.7× 高解像度可変倍率レンズ(1.1インチ 12MP対応)

WL0207-12MP

平行光透過照明 LVP-XBG80/80W

平行光透過照明

LVP-XBG80/80W

GR-STD2

3Dアーム付き カメラスタンド

GR-STD2

 

 

 

 

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