2025年06月16日

ボアスコープで寸法測定

ボアスコープで寸法測定したいというお問合せをいただきます。

 

ボアスコープにUSBカメラシステムを取り付けて計測ソフトを使えば、

寸法計測すること自体は原理上は可能です。

 

ですがボアスコープはわざと魚眼的に歪ませて見るレンズとなります。

またその見たい箇所までの距離によって、寸法値が大きく変わってしまいます。

 

穴底まで約10mm

ボア穴底10mm

 

穴底まで6mm

ボア穴底6mm

 

穴底まで3mm

ボア穴底3mm

 

したがって、あるかないかは分かるかと思いますが

寸法精度がでないため、寸法計測には向きません。

あくまでも目安程度の寸法計測となります

 

計測される場合は、下記の手順をご参照ください。

 

①観察距離を決める。(今回は10㎜)

この時、ボアスコープやアダプタレンズの倍率やピントも調整し、

以降固定で触らない。

ボア計測1

 

②金尺やガラススケールにて校正

この時、画面の中心(下記画像の黄色円のあたり)で校正を行う。

 

ボア計測2

 

③ボアスコープからのピント距離は校正した距離と同じにする(今回は10mm)

距離がズレると倍率が変わってしまい、正しい計測ができません。

ボア計測3

 

④寸法測定する。

この時、出来るだけ画面の中心で計測を行う。

画面の端に行けば行くほど、下記のようにレンズ歪みがあり、正しい計測ができません。

今回1メモリは0.5mmの金尺を計測しています。

ボア計測4

 

 

今回使った機材は

 

●低価格ボアスコープ(φ4.0×175mm 0°)BAL-0418

https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/bal-4-175/

 

●ボアスコープ専用 USBカメラシステム BCS130LT

https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/bcs130/

 

●高機能画像処理計測ソフトウェア MFShip

https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/mfship/

 

 

松電舎テクニカルサポートデスク

 

 

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