ボアスコープで寸法測定
ボアスコープで寸法測定したいというお問合せをいただきます。
ボアスコープにUSBカメラシステムを取り付けて計測ソフトを使えば、
寸法計測すること自体は原理上は可能です。
ですがボアスコープはわざと魚眼的に歪ませて見るレンズとなります。
またその見たい箇所までの距離によって、寸法値が大きく変わってしまいます。
穴底まで約10mm
穴底まで6mm
穴底まで3mm
したがって、あるかないかは分かるかと思いますが
寸法精度がでないため、寸法計測には向きません。
あくまでも目安程度の寸法計測となります。
計測される場合は、下記の手順をご参照ください。
①観察距離を決める。(今回は10㎜)
この時、ボアスコープやアダプタレンズの倍率やピントも調整し、
以降固定で触らない。
②金尺やガラススケールにて校正
この時、画面の中心(下記画像の黄色円のあたり)で校正を行う。
③ボアスコープからのピント距離は校正した距離と同じにする(今回は10mm)
距離がズレると倍率が変わってしまい、正しい計測ができません。
④寸法測定する。
この時、出来るだけ画面の中心で計測を行う。
画面の端に行けば行くほど、下記のようにレンズ歪みがあり、正しい計測ができません。
今回1メモリは0.5mmの金尺を計測しています。
今回使った機材は
●低価格ボアスコープ(φ4.0×175mm 0°)BAL-0418
https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/bal-4-175/
●ボアスコープ専用 USBカメラシステム BCS130LT
https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/bcs130/
●高機能画像処理計測ソフトウェア MFShip
https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/mfship/