2020年10月29日

カメラのイメージサイズ(撮像素子サイズ)

目次

1.撮像素子サイズの使い方

2.撮像素子サイズの意味

3.実際の撮像素子サイズ

4.撮像素子サイズの実際の使い方

 -(1)CCTVレンズ(固定焦点レンズ)の場合

 -(2)マクロレンズの場合

5.まとめ

 

 

工業用のCマウントカメラの仕様書には必ず、「イメージサイズ」「撮像素子サイズ」「センササイズ」(すべて同じ意味です。)が記載されています。

 

撮像素子サイズの使い方

 

同じレンズを装着した際、撮像素子サイズが小さい方が視野が狭くなります。

また、撮像素子のサイズは、「視野の計算」や「レンズの選択」の際に

必要な値となります。 (これについては後段で詳細にご説明します。)

1画素のサイズも撮像素子サイズで計算できます。

例えば、130万画素(1280dot×1024dot)の撮像素子サイズが1/2.5インチとします。

1/2.5インチサイズの素子の水平方向は5.6mm 垂直方向は4.2mmです。

この場合、

水平方向 5.6mm/1280dot=0.0044mm/dot

垂直方向 4.2mm/1024dot=0.0041mm/dot    となります。

 

 

撮像素子サイズの意味

 

通常、モニタ等でサイズといえば、対角の長さを示します。

ところが、撮像素子サイズは対角の長さではありません。

例えば、前出の130万画素 1/2.5インチ 素子であれば、

水平 5.6mm 垂直 4.2mmは決まっています。

ここから計算すると対角は7mmとなります。

ところが、1/2.5インチは 10.16mmとなります。あきらかに異なっています。

これは、真空管を使っていたころの撮像管の直径のサイズ表記の名残で、

撮像素子も撮像管のサイズに合わせていたので、そのままのサイズ表記が残っています。

 

 

実際の撮像素子サイズ

 

水平、垂直が 4:3の撮像素子

 

 

水平、垂直が 16:9の素子サイズ

 

 

 

撮像素子サイズの実際の使い方

 

 

必要なレンズの選択、対象物までの距離計算に撮像素子サイズを使います。

 

 

(1)CCTVレンズ(固定焦点レンズ)の場合

 

撮影したい対象物の大きさから、必要なレンズを計算してみます。

この時、必要なのは、「カメラの撮像素子サイズ」と「対象物までの距離(W.D.)」となります。

 

 

 

例えば、1メートルの距離(W.D)で垂直視野300mmを確保したい場合、f値が

何mmのレンズを選んだらいいのでしょうか。(1/2インチカメラを使うとします。)

1/2インチカメラの撮像素子サイズは下記の通りです。

 

 

 

f値 =(対象物までの距離(mm)× 撮像素子の垂直サイズ(mm))/垂直視野

     = (1000mm×4.8mm)/ 300mm = 16mm

f=16mmのレンズを選ぶと、希望の垂直視野が確保できます。

水平視野も同様に計算ができます。

 

ちなみに、垂直、水平のどちらか一方が計算できていれば、もう片方は計算を

しなくても簡単に算出できます。

スクエア型の撮像素子であれば、縦横比が4:3ですので上記の場合、

300mm×4/3=400mm の 水平視野なります。

 

 

(2)マクロレンズの場合

 

対象物を拡大撮影するレンズの場合、焦点距離が決まっているものがほとんどです。

この場合、f値ではレンズ性質を表現することができません。

マイクロレンズ場合は、光学倍率で表現をします。

 

光学倍率が ×1(1倍)のレンズであれば、観察したい視野と

撮像素子のサイズが一致します。

例えば、

1/3インチ素子のサイズは、4.8mm×3.6mm

1/2インチ素子のサイズは、6.4mm×4.8mm となります。

これを踏まえて、弊社マクロレンズの仕様書をみていただければと思います。

 
 

その他にマクロレンズを使った場合の

総合倍率(最終的にモニタに表示された時の倍率)の計算にも

撮像素子サイズを使います。

(詳細は「マイクロスコープの倍率の考え方」を御参照ください。)

 

<撮像素子サイズから選ぶ産業用カメラ一覧>

  USBカメラ CSシリーズ USBカメラ DNシリーズ GigEカメラ
1/3インチ   DN3V-30(30万画素カラー) / DN3V-30BU(30万画素モノクロ)  
1/2.9インチ CS41-C(40万画素カラー) / CS41-B(40万画素モノクロ)   EG41-C(40万画素カラー) / EG41-B(40万画素モノクロ)
1/2.5インチ CS500-C(500万画素カラー) / CS500-B(500万画素モノクロ) DN3V-500(500万画素カラー) / DN3V-500BU(500万画素モノクロ)  
1/2.3インチ   DN3V-1000(1000万画素カラー)  EG500-C(500万画素カラー) / EG500-B(500万画素モノクロ)
1/2インチ CS130-C(130万画素カラー) / CS130-B(130万画素モノクロ) DN3V-300(300万画素カラー)  EG130-C(130万画素カラー) / EG130-B(130万画素モノクロ)
1/1.8インチ   DN3V-130(130万画素カラー) / DN3V-130BU(130万画素モノクロ)
DN3V-200(200万画素カラー)  / DN3V-200BU(200万画素モノクロ)
EG320-C(320万画素カラー) / EG320-B(320万画素モノクロ)
EG600-C(600万画素カラー) / EG600-B(600万画素モノクロ)
1/1.7インチ CS1200-C(1200万画素カラー) / CS1200-B(1200万画素モノクロ)   EG1200-C(1200万画素カラー) / EG1200-B(1200万画素モノクロ)
1インチ CS2000-C(2000万画素カラー) / CS2000-B(2000万画素モノクロ)   EG2000-C(2000万画素カラー) / EG2000-B(2000万画素モノクロ)

 

 

まとめ

撮像素子サイズは「視野の計算」や「レンズの選択」の際に必要な値。
CCTVレンズの場合は
f値 =(対象物までの距離(mm)× 撮像素子の垂直サイズ(mm))/垂直視野
で希望の垂直視野が確保できるレンズが計算できます。
マクロレンズの場合は

総合倍率(最終的にモニタに表示された時の倍率)の計算に撮像素子サイズを使います。