AIにWebカメラが使えない?
弊社 技術部には日々、様々なお問合せメールまたはお電話を頂戴いたします。
最近ではAIに関わるお問合せを多数頂戴しております。
今回はそんな数多いAI関連のお問合せの中から一つをご紹介したいと思います。
1.AIとその使用カメラについてのご相談
お客様いわく、
「現在、あるメーカーのAI自動外観検査ソフトを使ってAI自動外観検査ラインの構築をしています。」
「Webカメラ(=UVCカメラ=ドライバインストール不要)をテスト導入で使ってしまいました。
Webカメラを使ってオープンCVで画像取り込みソフトを自作しましたがカメラの詳細設定が出来なかったり、Webカメラはレンズが交換できないため、画角、撮影距離や倍率などが自由ではなかったりと、実際の検査ラインではWebカメラは使えないと分かったので産業用(工業用、マシンビジョン)USBカメラの購入を検討しています。」
「そこでそのAIソフトに使えるマシンビジョンUSBカメラを紹介して欲しい。」とのご相談でした。
2.弊社産業用USBカメラを紹介
弊社 技術スタッフとしては、弊社の組み込みに便利な産業用USBカメラを紹介したのですが、
松電舎製「USB3.0 Visionカメラ」はこちら
→https://www.shodensha-inc.co.jp/ja/dir/usbcamera/
すかさずお客様より追加でご相談が・・・・・。
3.AIソフトでの画像取り込み方法についてのご相談
お客様いわく、下図1のパターンのように「このUSBカメラの標準付属SDKを使って、自分でプログラムを作成すればいいのですよね?」
弊社産業用USBカメラにはSDKが標準付属です。 ですのでこのお客様の仰る通りに構築することが可能です。 その旨をお答えすると、お客様からこんな回答が・・・・・。
4.画像取り込み用プログラムを自作するのは時間がかかる?
お客様いわく「C++で画像取り込み用プログラムを自作することができるが通常業務もあり、
自作するには時間がかかりすぎる、納期が間に合わない。」とのことでした。
確かに他のお客様からも似たような下記お問合せもあります。
自作プログラム構築が最良なのはわかるけど・・・・・。
・大変そう。
・時間がかかりそう。
・もし失敗したら、カメラの選定からやり直しになる。
・納期がせまっている。
・ライン構築に間に合わない。
プログラミング知識がある方でも、取り込みソフトを自作するにはカメラのソースコードを読み解き、そういったカメラ知識も含めての構築が必要となり、自作プログラムの構築には多大な時間がかかります。
また、さらにAIソフトで活用するための映像取得プログラムになるとPython(パイソン)、C#、C++などのプログラミング言語の知識も必須です。ということはやはり自作するには時間がかかりすぎて、ライン構築が間に合わないのが現状のようですね。 さらにさらに搬送自動化なども含めて、AI自動外観検査システム全体を構築するとなるともっともっと時間がかかるのは当然ですね。
5.AIへの画像取り込み方法の構築についてのご提案
そこで弊社では下記2つの構築方法を提案しております。
~プラン①~
構築が楽だが、画像1枚の間隔が1秒程度と検査タクトタイムが少し遅くなっても良い場合に使える 方法です。
●トリガーソフト Trigger Fを使っての構築~
トリガー信号入力で撮影、画像保存できる弊社製「トリガーソフト Trigger F」を使う
方法です。これだと取り込み画像をFileとして保存しておき、AIソフト側から画像ファイルを
取り込みするだけの構築になります。
それでもAIソフトと連携する(AIソフト側から画像を吸い上げる部分はプログラムの書き換えは
必要になるかもしれませんがそれでも構築時間はずいぶん短縮できますよね。
今回のお客様、この方法での構築をご選択頂けたのですが、また別の新たな課題が出てきました。
そのお客様の構築されているAIソフトから、画像ファイルを取り込みするには特定ルールのファイル名であることが必須とのこと。
そこで弊社常駐プログラマーが、Trigger Fで特定ルールのファイル名を付けて画像保存できるようTrigger Fを改造しました。
弊社ではこういった特定ルールのファイル名での画像保存も特注対応致します。
~プラン②~
構築時間はプラン①よりはかかりますが、検査タクトタイムにこだわる方向け
●仮称 トリガーソフト(AIへの画像直結取り込み用) Trigger AI(開発中)
「Trigger AI」を使う方法です。このTriggerAIは、カメラSDKの初期化や面倒なシーケンスがプログラム済みで、カメラ映像のモニタ表示、露光時間(シャッタースピード)設定やトリガー関連設定ができる操作ウインドウを表示することができ、そこから1コマごとの映像をユーザープログラムに渡すことができるソフトウエアです。TriggerAIを利用したプログラミングなら、SDKで1から組むよりも開発時間は10倍以上早く、コード量も1/10以上少なくなります。

もしこういったAIソフトに対しての映像・画像取り込み方法、映像・画像取得方法でご不明な点、ご相談がございましたら弊社には専門家が常駐しております。
お問合せ下さいませ。
多くのソフト開発に従事してまいりました。
USBカメラ、ハイスピードカメラ、電子顕微鏡の
画像解析にも携わり、画像処理・計測・映像の
デジタル化と記録のソフト開発に関して
数多くの実績を持っております。
退職後、フリーランスのプログラマーとして
多くの大手企業のプログラム開発に
携わっておりました。
Windowsマルチスレッドを
C++を駆使して開発しています。
