目次
■はじめに
ボアスコープは一般的に同軸照明(スポット照明)をスコープに接続して光を照射することが多いです。
その際、側視のボアスコープの場合、光の当たり方が不均一になり観察しづらい場合があります。
平型ドーム照明を使用することでこの問題を改善できますので紹介します。
■角度付きボアスコープのライトガイドの位置について
直視方向の場合、ライトガイドはレンズの周囲に円状に配列されているため、均一に照らされます。
しかし角度付きの場合、ライトガイドが片側によって配置されているため、
光の当たり方が不均一になります。
ボアスコープのライトガイドの位置
当たり方が不均一なため、一部のみ白飛び、一部のみ暗いといった、観察しづらい場合があります。
Φ8mmの金属パイプをΦ4mm視野方向90°のスコープで観察しました。
特に90°側視の場合、内壁との距離が近く、また、正反射によりハレーションが激しくなります。
■平型ドーム照明で白飛びを改善
同軸照明でなく、平型ドーム照明を使用することで改善できます。
ボアスコープ専用平型ドーム照明 DC-30D-51W-CH1
平型ドーム照明は間接光でワークを均一に照射することが可能です。
光の当たり方に偏りが減少し、局所的なハレーションの改善が可能です。
同軸スポット照明 | 平型ドーム照明 |
■平型ドーム照明の注意点について
平型照明は穴の表面から光を当てるため
①細い穴(最小Φ8mm~10mm程度が限界)
②深い穴
の場合平型ドーム照明だけでは明るさが足りず、映像が暗い場合があります。
その際は同軸照明を併用したり、ガンマ設定でコントラストを調整したりすることで改善できます。
同軸照明+ガンマ調整のみ | 平型ドーム照明+ガンマ調整 | 照明併用+ガンマ調整 |
■まとめ
角度付きのボアスコープ×同軸照明では光の当たり方が不均一になります。
平型ドーム照明を使用することで改善できる場合がありますので、ぜひご検討ください。