広い光沢面を観察する場合の照明選定|映り込みを抑える最適な照明とは?
光沢面の撮影が難しい理由
なぜ映り込みが発生するのか?
- ● 正反射の仕組み
- ● 鏡面と拡散反射の違い
- ● LED照明がそのまま映る理由

広い光沢面でよくある撮影トラブル
照明が映り込む、キズが見えない、ムラが発生する、明るさが均一にならない。
照明別の撮影結果を比較
※カメラの撮影条件
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観察視野:60mm×45mm |
■通常のリング照明(拡散版有)
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リング照明そのものが映りこみ 全く、観察できない。 |
■リング照明とレンズ先端に偏光フィルター
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偏光度合いをMAXに調整
照明の映り込みは完全には排除できない。 |
■同軸照明
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対象物が平面で均一の反射率の対象物であれば 問題なく観察できる。 |
■大口径リング照明
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観察視野に対して十分に大きい 大口径のLEDリング照明を使えば 照明本体の映り込みは除くことが出来ます。
※対象物がより鏡面に近いと 使えない可能性もあります。 |
なぜ照明によって撮影結果が変わるのか?
光沢面では、照明の「明るさ」よりも光の当たり方(入射角)と反射の仕方が撮影結果を大きく左右します。
鏡のような光沢面では、照明から照射された光が一定の方向へ反射する「正反射」が発生します。そのため、照明の種類や配置によって映り込みの量や見え方が大きく変わります。
ここでは、それぞれの照明方式がどのように光を照射し、なぜ撮影結果に違いが生まれるのかを解説します。
リング照明|光が直接反射し、LEDの映り込みが発生しやすい
リング照明は、レンズの周囲から対象物に向かって光を照射する最も一般的な照明です。
しかし、光沢面では照射した光が鏡のように反射するため、
LEDの発光部がそのまま対象物に映り込むことがあります。
その結果、
- ●明るいリング状の映り込みが発生する
- ●キズや異物が見えにくくなる
- ●明暗差が大きくなり画像処理が難しくなる
といった現象が起こります。
向いている対象
- ●樹脂部品
- ●マットな金属
- ●光沢の少ないワーク
偏光リング照明|映り込みを軽減できるが、完全には除去できない
偏光リング照明は、照明とカメラに偏光フィルターを組み合わせることで、不要な反射光を抑える方式です。
一般的な光沢面では映り込みを軽減できるため、通常のリング照明よりも見やすい画像を取得できます。
ただし、鏡面に近い金属やシリコンウェハのような対象物では、
すべての反射光を除去できるわけではありません。
そのため、反射をある程度抑えたい用途には有効ですが、強い光沢面では別の照明方式を検討する必要があります。
向いている対象
- ●樹脂光沢面
- ●印刷物
- ●半光沢製品
同軸照明|均一な照明で光沢面を観察しやすい
同軸照明は、ハーフミラーを利用してレンズの光軸と同じ方向から光を照射する照明方式です。
平坦な光沢面では反射光がそのままカメラへ戻るため、対象物全体を均一に照明でき、
映り込みも抑えやすくなります。
そのため、
- ●シリコンウェハ
- ●ガラス
- ●フィルム
- ●鏡面加工品
など、平面性の高い対象物の観察によく使用されます。
ただし、凹凸の大きいワークでは光が散乱するため、同軸照明だけでは十分な効果が得られない場合があります。
大口径リング照明|反射角を変えて映り込みを抑える
大口径リング照明は、通常のリング照明よりも直径が大きく、対象物から離れた位置から照明を照射します。
光が当たる角度が変わるため、
LEDの映り込みがカメラ方向へ戻りにくくなり、映り込みを軽減できるのが特長です。
完全に反射をなくすことはできませんが、
- 通常のリング照明では映り込みが強い
- 同軸照明が設置できない
といった場合には、有効な選択肢となります。
特に大型ワークや設置スペースに制約がある装置では採用されるケースが多くあります。
今回の検証結果
シリコンウェハーを対象とした今回の検証では、通常のリング照明では
照明本体の映り込みが大きく、観察は困難でした。
偏光フィルターを使用すると映り込みは軽減したものの、完全には除去できませんでした。
一方、同軸照明では均一な観察が可能となり、
大口径リング照明でも比較的良好な結果が得られました。









