シリコンウェハは短波長の光を透過しませんが、1000nm近傍から赤外波長を透過し始め、
1100nm以上の赤外波長の透過率が一定になります。
その為、850nmや940nmの赤外照明ではほぼ透過して見ることができず、
1100nm以上の赤外照明から透過検査に使うことが出来ます。
ウェハ上に基盤を固定し、ウェハ上に回路があるものとして評価しています。
弊社取扱い製品を使い、シリコンウェハの基材を透過させて
ウェハ上のパターンを観察してみました。
照明は林レピック製 ピークが1000nmの透過照明を使いました。
(1100nm以上の光も含まれています。)
レンズ先端には950nm以下の光をカットするフィルターを装着。
レンズは、20~120倍の通常のズームレンズを使いました。
(多少エッジが滲みますが通常のレンズでもこの波長であれば観察可能です。)
カメラはInGaSカメラでなく、汎用的なセンサを使った弊社の近赤外カメラを使っています。
カタログ上は1000nmとなっていますが、1100nmでもある程度の感度はあり
透過照明観察であれば利用できる場合もあります。
このように、簡易的な観察であれば
InGaSカメラを使った高価なシステム(150~200万円)を
40万~60万円程度で実現できます。