T字継手の内壁の傷検出
T字継手の内壁をホールインスペクションレンズを使い観察
1、はじめに
本実験では、T字継手内壁に発生した微細な傷(キズ1・キズ2)を、
ホールインスペクションレンズと各種専用照明を組み合わせて観察し、
最適な検査条件を検証しました。
2. 使用機材・照明条件
●レンズ:ホールインスペクションレンズ
●照明①:VLR-30D-46W-CH1(専用リング状LED照明)
●照明②:SPK-D1(ツインアーム照明)
●検査方法:同一挿入ポートからホールインスペクションレンズを装着し、
照明①・照明②を個別および同時点灯して観察
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キズ1 | キズ2 |
3. 単独照明による観察結果
●照明①(VLR-30D-46W-CH1)点灯時
キズ1:明瞭に観察可能
キズ2:凹凸のコントラストが弱く、ほとんど確認できず
●照明②(SPK-D1)点灯時
キズ1:ホワイトバランスと影の位置が合わず、検出困難
キズ2:ツインアーム照明による斜め光でエッジが強調され、観察可能
4. 考察
それぞれの照明は、キズの形状や位置によって観察性が大きく異なります。
環状に均一光を当てるVLR-30D-46W-CH1は、表面の浅い凹凸(キズ1)の検出に適しています。
一方、SPK-D1のような斜光照明は、長い線状の傷(キズ2)のエッジを
浮かび上がらせるのに有効でした。
5. 結論
両方の照明を同時点灯し、お互いの明るさを最適に調整することで、
T字継手内壁に存在するキズ1・キズ2の両方を、
1度のレンズ挿入で効率的に検出できることが確認できました。
(詳細は別途撮影動画をご参照ください)