2025年05月28日

T字継手の内壁の傷検出

T字継手の内壁をホールインスペクションレンズを使い観察

 

1、はじめに

本実験では、T字継手内壁に発生した微細な傷(キズ1・キズ2)を、

ホールインスペクションレンズと各種専用照明を組み合わせて観察し、

最適な検査条件を検証しました。

 

 

2. 使用機材・照明条件

●レンズ:ホールインスペクションレンズ

●照明①:VLR-30D-46W-CH1(専用リング状LED照明)

●照明②:SPK-D1(ツインアーム照明)

●検査方法:同一挿入ポートからホールインスペクションレンズを装着し、

 照明①・照明②を個別および同時点灯して観察

 

キズ1 キズ2
キズ1 キズ2

 

 

3. 単独照明による観察結果

照明①(VLR-30D-46W-CH1)点灯時

リング単独

 

 キズ1:明瞭に観察可能

リングキズ1

 

 キズ2:凹凸のコントラストが弱く、ほとんど確認できず

リングキズ2

 

 

●照明②(SPK-D1)点灯時

ツイン単独

 

 キズ1:ホワイトバランスと影の位置が合わず、検出困難

ツインキズ1

 

 キズ2:ツインアーム照明による斜め光でエッジが強調され、観察可能

ツインキズ2

 

 

4. 考察

それぞれの照明は、キズの形状や位置によって観察性が大きく異なります。

環状に均一光を当てるVLR-30D-46W-CH1は、表面の浅い凹凸(キズ1)の検出に適しています。

一方、SPK-D1のような斜光照明は、長い線状の傷(キズ2)のエッジを

浮かび上がらせるのに有効でした。

 

 

5. 結論

両方の照明を同時点灯し、お互いの明るさを最適に調整することで、

T字継手内壁に存在するキズ1・キズ2の両方を、

1度のレンズ挿入で効率的に検出できることが確認できました。

(詳細は別途撮影動画をご参照ください)

 

両方

 

 

松電舎テクニカルサポートデスク

 

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