ブリネル硬さ(ブリネル硬度)測定について
目次
1.ブリネル硬さとは
ブリネル硬さ(ブリネル硬度)とは金属測定物に鋼球を一定荷重で押し込み、そのときにできるくぼみの大きさで硬さを測定します。
くぼみの直径から表面積を求め、押し付けた荷重を表面積で割ったものがブリネル硬さで、HBで表します。HBは単位面積当たりの荷重となります。
ブリネル試験は、ブリネル硬さ試験機を使用し、タングステンカーバイドボールを試料に押し込み、くぼみ(庄痕)の直径を光学装置で測定します。
ブリネル硬さ試験は鋳物や非鉄金属等と広範囲に利用でき、またその信頼性も高い方法です。
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ブリネル硬さ試験では比較的大きな圧痕を残すため、鋳物や鍛造物など、表面が粗く、不均質な粒子構造を持つ大型試料に適しています。
しかし、材料によってはくぼみの周囲が不明瞭になる場合があり、測定時に誤差が生じる可能性もあります。また測定自体の検査時間もかかります。
下記ソフトウェアを使えば、高精度で個人差の少ないブリネル硬さ測定が早くできます。
2.効率の良い高精度なブリネル硬さ測定ソフトウェアのご紹介
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●JIS・ASTMブリネル硬さ試験規格準拠
- ・JIS Z 2243及びASTM E10-08 Standard Test Method for Brinell Hardness of Metallic Materials準拠
- ・硬さ値の算出及び表示はJIS規格に準拠
●自動計測
サンプル上にカメラユニットをセットすると1アクションで測定値がすぐに得られます。
自動ブリネル硬さ計測は、設定された条件により画像処理技術を使い、高速、高精度の測定を行います。
測定結果は、原画像上に測定した領域を表示します。
これにより、確実な測定結果確認が出来ます。
~2種類の測定値計算方法に対応~
・自動ブリネル硬さ計測・2点測定
水平方向のd1、それに直行する垂直方向のd2を求めます。
・多点測定 [JIS・ASTM規格準拠]
等角度間隔で3点〜180点(任意設定)の直径から最小と最大を求めます。
●手動計測
自動計測が困難なくぼみの周囲が不明瞭な場合は手動計測ツールで簡単測定
・手動計測(平行線)
・手動計測(X-Y区間)
●判定表示
測定中、リアルタイムにスペック判定表示されます
正常値内の表示 | 異常値の表示(赤色表示) |
●データ管理
- ・測定値および画像を管理No毎に保存、過去値の読み込みも可能です。
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・グラフ作図や成績書は自動作成が可能です。
3.まとめ
人的誤差が少なく、高精度に早くブリネル硬さ測定ができるソフトウェアのご紹介でした。
硬さの評価にはブリネル硬さ、ビッカース硬さ、ロックウェル硬さ、ショア硬さ、ヌープ硬さなどの方法があります。
各々の評価によって検査手順や評価方法は異なりますが、上記で得られたブリネル硬さから「硬さ変換表」を使えば各々の硬さに変換できます。