2020年10月20日

画角とは?レンズの選び方や視野との違いをわかりやすく解説

目次

 

 

 

画角とは?

画角とは何か

 

 

広角と望遠の違い

 

 

 

 

なぜ画角が重要なのか

①撮影範囲が決まる

②設置位置が決まる

③必要なレンズが決まる

④検査制度にも影響する

 

 

 

 

 

画角・視野・焦点距離の違い

比較表

項目 画角 視野 焦点距離
単位 なし mm mm
意味 映る角度 映る範囲 レンズ性能
決まるもの レンズ・センサー 画角・距離 レンズ

 

 

 

 

焦点距離と画角の関係

比較表

焦点距離 画角 用途
6mm 広い 広範囲撮影
12mm 標準 一般用途
25mm 狭い 検査用途
50mm かなり狭い 高倍率撮影

 

 

 

 

センサーサイズによって画角は変わる?

例えば、同じ16mmレンズを使用したとしても

センサーサイズ 画角
1/3型 狭い
1/3型 少し広い
2/3型 さらに広い

 

 

 

 

画角はどのように決める?

 

 

 

工業用途での画角の考え方

画角は「広く写れば良い」「大きく写れば良い」というものではありません。

検査内容や撮影対象によって最適な画角は異なり、目的に合わない画角を選ぶと、

検査精度の低下や画像処理の誤判定につながることがあります。

ここでは、代表的な工業用途ごとに画角の考え方をご紹介します。

 

♦外観検査|ワーク全体が収まる画角を選ぶ

外観検査では、製品全体を一度に撮影できる画角を選ぶことが基本です。

例えば電子基板や樹脂成形品、金属部品などを検査する場合、

製品の一部しか写っていないと、キズや欠け、異物などを見逃してしまう可能性があります。

 

そのため、まずはワーク全体が画面内に収まることを優先して画角を決定します。

ただし、画角を広くしすぎると製品が小さく写り、細かなキズやバリが

確認しづらくなることがあります。

 

特に数十μmレベルの欠陥を検出する場合は、画角を必要最小限まで絞ることで

1画素あたりの分解能を高め、より高精度な検査が可能になります。

 

つまり外観検査では、

  • ワーク全体が写る
  • 必要な検査精度が確保できる

この2つを両立できる画角を選ぶことが重要です。

 

 

♦寸法測定|必要な範囲だけを撮影する

例えば100mm四方の製品を測定する場合でも、500mm四方の範囲を撮影してしまうと、

製品が画像内で小さく表示されます。

 

その結果、

  • 1画素あたりの寸法分解能が低下する
  • エッジ検出精度が悪くなる
  • 測定誤差が大きくなる

といった問題が発生します。

 

そのため寸法測定では、測定対象が画面いっぱいに近い大きさになるよう

画角を設定するのが一般的です。

 

テレセントリックレンズを使用する場合も、この考え方が基本になります。

 

 

♦OCR・文字認識|文字が確実に読める画角を確保する

製造現場では、

  • 賞味期限
  • ロット番号
  • シリアル番号
  • QRコード
  • Data Matrix

などをOCRで読み取るケースが多くあります。

 

OCRでは、「写っている」だけでは十分ではありません。

文字の一本一本が十分な画素数で表現されていないと、文字認識率が低下します。

 

そのため、

  • 読み取りたい文字サイズ
  • カメラの画素数
  • 必要な分解能

を考慮し、文字が十分な大きさで写る画角を選定することが重要です。

 

特に小さな刻印やレーザーマーキングを読み取る場合は、

広角レンズよりも焦点距離の長いレンズを選択するケースが多くなります。

 

 

♦ロボットビジョン|位置決め精度を重視した画角を選ぶ

ロボットビジョンでは、製品の位置や向きを正確に検出することが目的になります。

画角が広すぎると対象物が小さく写るため、位置検出精度が低下し、

ロボットの把持誤差につながる場合があります。

 

一方で、画角が狭すぎると対象物が画面から外れやすくなり、位置ずれが発生した際に

認識できないことがあります。

 

そのためロボットビジョンでは、

  • ワーク全体が確実に写る
  • 必要な位置決め精度を確保できる

このバランスを考慮して画角を決定します。

また、ロボットビジョンでは歪みの少ないレンズや

テレセントリックレンズが採用されることもあります。

 

 

♦高速搬送ライン|画角だけでなくfpsとのバランスも重要

高速搬送ラインでは、画角だけでなくフレームレートや

シャッター速度とのバランスも重要になります。

 

例えば広角レンズを使用すると、一度に広い範囲を撮影できますが、

その分ワークが小さく写るため、細かな欠陥を検出しにくくなります。

 

逆に画角を狭くすると、対象物は大きく写りますが、撮影できる範囲が狭くなるため、

ワークが高速で移動している場合は撮影タイミングの制御がシビアになります。

また、高速搬送ラインでは、

  • 外部トリガー
  • グローバルシャッター
  • 高フレームレートカメラ

などと組み合わせて使用することで、安定した撮影と高精度な検査を実現できます。

画角だけでなく、カメラ全体のシステム構成を考慮した選定が重要です。

 

 

♦画角選定で迷ったら「検査したいもの」から考える

画角を決める際は、レンズの焦点距離から考えるのではなく、「何をどのように検査したいか」を基準に考えることが重要です。

 

例えば、

用途 画角の考え方
外観検査 ワーク全体が収まる画角
寸法測定 必要最小限の範囲で高精度に撮影
OCR 文字が十分な大きさで映る画角
ロボットビジョン ワーク全体と位置決め精度のバランス
高速搬送ライン 画角・フレームレート・シャッター速度を総合的に検討
 

このように用途ごとに画角の考え方が異なることを理解すると、レンズ選定で失敗する可能性を大きく減らせます。

 

 

 

 

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