産業用カメラの耐熱性とは?
一般的な動作温度と、高温環境で使用するための対策をわかりやすく解説
製鉄所、鋳造工場、ガラス工場、焼成炉、熱処理設備などでは、「高温環境でもカメラで映像を確認したい」というニーズが数多くあります。
・溶湯の流れを監視したい
・赤熱したワークの状態を確認したい
・炉の内部を観察したい
・高温工程の画像検査を行いたい
しかし、一般的な産業用カメラは精密電子機器であり、熱に対して無制限に強いわけではありません。
この記事では、産業用カメラの一般的な動作温度と、高温環境で使用するための方法について詳しく解説します。
一般的な産業用カメラの動作温度
多くの産業用カメラの仕様書には、以下のような動作温度範囲が記載されています。
| カメラの種類 | 一般的な動作温度 |
|---|---|
| 標準的な産業用カメラ | 0~45℃ |
| 高性能モデル | 0~50℃ |
| 一部の耐環境モデル | -10~60℃ |
メーカーや機種によって多少異なりますが、一般的には 40~50℃程度まで が安全に使用できる目安です。
つまり、周囲温度が60℃、80℃、100℃を超えるような環境では、そのまま設置することは推奨されません。
温度上昇によって発生するトラブル
カメラが高温になると、さまざまな問題が発生する可能性があります。
センサーのノイズ増加
撮像素子の温度が上がると、画像にノイズが発生しやすくなります。
電子部品の寿命低下
コンデンサや半導体部品の寿命は、温度上昇により大きく短くなります。
突然の動作停止
内部保護回路が働き、カメラが停止することがあります。
レンズの焦点ずれ
熱膨張によってピント位置が変化することがあります。
ケーブル・コネクタの劣化
絶縁材の硬化や接触不良の原因になります。
実際の現場ではどの程度の温度になるのか?
以下のような現場では、周囲温度が大きく上昇します。
・鋳造工場:60~150℃以上
・製鉄所:100℃以上
・ガラス工場:80~200℃以上
・焼成炉周辺:100℃以上
・熱処理設備:70~150℃以上
このような環境では、一般的な産業用カメラをそのまま設置することは困難です。
高温環境でカメラを使う方法
高温環境で撮影したい場合、特殊なカメラを用意する必要があると思われがちですが、実際には 一般的な産業用カメラを保護して使用する方法 が広く採用されています。
その中心となるのが カメラハウジング(防護ケース) です。
カメラハウジングとは?
カメラハウジングとは、産業用カメラとレンズを収納し、外部環境から保護する専用ケースです。
autoVimation は、Germanyの産業用カメラハウジング専門メーカーで、世界中の過酷な製造現場で採用されています。
冷却システムを組み合わせることで高温環境に対応
カメラハウジングには以下のような冷却機能を追加できます。
エアパージ
圧縮空気を流し、内部温度の上昇を抑えるとともに粉塵の侵入を防ぎます。
水冷
冷却水を循環させることで、非常に高温な環境にも対応できます。
ヒーター制御
温度差による結露防止にも役立ちます。
これらを組み合わせることで、一般的な産業用カメラでも高温環境で使用できるようになります。
耐熱カメラの実際の考え方
「耐熱カメラ」という名称から、特殊なカメラ本体を想像されることがあります。
しかし実際には、
一般的な産業用カメラ + カメラハウジング + 冷却システム
という構成で実現されるケースが多くあります。
この方法には、
・市販の高性能カメラを利用できる
・コストを抑えられる
・メンテナンスしやすい
・カメラ選択の自由度が高い
といった大きなメリットがあります。
主な用途
・鋳造工程の監視
・製鉄ラインの観察
・ガラス成形工程の確認
・炉内設備の監視
・熱処理工程の画像検査
・高温環境での設備監視
松電舎の耐熱カメラソリューション
株式会社松電舎では、autoVimation製カメラハウジングの正規代理店として、耐熱用途向けのシステム提案を行っています。
・使用温度に応じたハウジング選定
・エアパージ・水冷構成の提案
・カメラ・レンズの選定
・設置方法のご相談
までトータルで対応可能です。
まとめ
一般的な産業用カメラの動作温度は、多くの場合 0~45℃~50℃程度 です。
それ以上の高温環境では、そのまま使用すると故障や画質低下の原因となります。
しかし、
・カメラハウジング
・エアパージ
・水冷システム
を組み合わせることで、一般的な産業用カメラでも高温環境で安定して使用できます。
「100℃を超える環境で撮影したい」
「鋳造現場でカメラを使いたい」
「耐熱カメラを探している」
このような場合は、ぜひ 松電舎 にご相談ください。現場環境に最適な耐熱カメラシステムをご提案いたします。



